引用:
(5/19)基礎年金、税方式なら消費税3.5―12%上げ必要・社会保障会議
政府の社会保障国民会議は19日の雇用・年金分科会で、年金制度改革に関し、基礎年金部分を現行の社会保険方式から財源を全額税でまかなう「税方式」に移行した場合の財政試算を公表した。2009年度から移行する場合、消費税換算で必要な税率の引き上げ幅について、3.5―12%まで4通りを示した。政府が税方式も念頭に置いた長期試算をまとめたのは初めてで、社会保障や税制をめぐる改革論議が加速しそうだ。
年金制度改革をめぐっては、日本経済新聞社が1月に基礎年金の税方式への移行を提言。与野党や経済団体などからも導入を求める意見が出ている。 (日経ネット 更新:05月20日 08:34)
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt68/20080520AT3S1901F19052008.html
私も昔、「年金は税方式にした方がよい。未払いの問題もあるし、年金はもたなくなるはずだ」と思っていた。
しかし、それとは考え方が違う論も存在する。
引用:
日本の年金制度は、保険料の支払い実績に応じて年金を受け取れる「保険料方式」である。しかし近年、税金を財源に、保険料支払い実績に関係なく一定期間日本に居住すれば、すべての高齢者が定額の基礎年金を受け取れる「全額税方式」への転換が提案されている。ところで英国でも、近年「基礎年金の税方式化」の議論が起き、最終的に英国政府はその提案を退けた。英国ではどのような議論がなされたのであろうか。本稿では、税方式の長所・短所を考察した上で、英国における税方式化の議論を概観し、日本への示唆を探る。
<ポイント>
1)未納・未加入問題の是正は、税方式以外にも方法がある。具体的には、厚生年金の適用範囲を広げて源泉徴収の対象者を増やすことや、税と保険料の一元的な徴収体制の整備などが考えられる。
2)税方式の下では、一定期間居住するだけで年金が受け取れるので、就労意欲の低下が懸念される。労働力人口が減少するなかで、税方式の妥当性を検討する必要がある。
3)他方で、保険料方式を維持するのなら、ライフスタイルの変化に対応した修正が必要だ。例えば、基礎年金の満額受給に必要な保険料拠出年数40年間の短縮などがあげられる。
(後略)(『シンクタンクi 基礎年金の全額税方式化 −求められる幅広い視点の議論−』みずほ情報総研 社会保障 藤森クラスター 主席研究員 藤森 克彦)
http://www.mizuho-ir.co.jp/kikou/thinktanki080410.html
詳細は、本文の方を読んでほしいのだが、簡単に言えば、「税を上げれば就労意欲が減ったり、すでに完全に支払っている老人などにも負担がかかるから慎重に制度等も含めた見直しがいるんじゃないか」ということである。
・・・で、わたしはどう考えたか。
以前は、私は「年金の税方式」に賛成であった。理由は「みんながきちんと払えば、保険料は維持できる」という単純なものだった。しかし、若者の所得がだんだんと低下しつつある中で、安易な間接税方式をとれば、生活が困窮し、生活保護を求める若者が増える・・・そんな気がする。
この問題は、実は、年金の問題だけではない。
1)社会保険・国民保険(医療)
2)生活保護
3)雇用保険
この3つにも同じような問題を抱えているといえるだろう。
正直、年金問題単品で税制度をするとかしないとかのみを語るべき問題ではないのだ。
一人のひとを社会でどう守っていくか。今までさまざまないくつもの方法を組み合わせて救ってこようとしてきたが、そろそろ、それを少しずつまとめて考えることが必要になってきているのではないだろうか?
たぶん、そういう考え方の一つが「住基ネット」の「国民背番号制」(よくも悪くもだが)であったはずであるし、そういうことをみて「社会保障制度」を無駄のないように運用することが必要なのでは・・・ともおもう。
しかし、「すべて無駄のない社会」を考えているわけでは決してないことだけは触れておきたい。ここで論じているのは、国の財政が厳しい中で「社会保障制度」つまり、市民を保護する制度に関しては、きちんと運用していけばいいのでは・・・と思っているだけだ。誤解されそうなので、付記しておこうと思う。

